メグミは男たち3人を、貰ったメモと部屋番号を照らし合わせて割り振っていく。
私は指示された部屋に入った。
まず、香水の匂いがツーンときた。寝巻きなんだろうか。浴衣様の着物を着た女性が敷かれた布団の横にツクネンと座っている。臨戦態勢充分と言うところか。
「麗華です。よろしゅうに」
女が深々と頭を下げた。髪の豊かな色の白い餅肌的なふっくらとした女である。中国人ということだが日本人となんらかわらない。年の頃からいって私のタイプであることは間違いない。
「あ、よろしくね」と言い、私は部屋の中をチェックした。6畳だろうか。バス、トイレは付いてないが小さな流しが付いている。きっと、この部屋が彼女の住まいだと私は直感した。
適当な自己紹介や愛想が済むと、麗華は直ぐに私の側に来て服を脱がしにかかる。それから、巷でよく言う即尺行為に移った。長いことそれを続けてから布団へと誘う。私は酒の酔いもありボーッとしていて、麗華のされるがままになっていた。直ぐに、得も言われぬ快楽に包まれる。うめき声を上げ身もだえて何回か頂点に達した。麗華はクルクルとよく動く女だった。攻守一対と言うかそうした連続技の持ち主で、私はいつしか意識をなくしていた。
「電話ですよ」突如、私は麗華から揺り動かされた。ボーッとして頭が回らない。
目をこすりこすり、今、何時と聞くのが精一杯だった。
「ちょうど12時です」麗華の声を聞きながら電話を受け取った。驚いたことに昔懐かしいピンクの電話のようである。
「どうなら?」義行の声である。
「はあ」と私。
「明日のこともあるけん、もう帰ってこんね」
「はい、わかりました」私は素直に答えた。
「良恵におるけん、麗華に送って貰ったらエエ。早くな」
電話は切れた。私は慌てて身繕いをし財布を出した。
「お金はいらないです。自由恋愛ちゅうことになっとりますから。私ら月給制なんです」
麗華はブラウスとスカートを既に着ていた。
「行きましょ」そう言って部屋の電気を切る。私は麗華に手を引かれて部屋の外に出た。廊下は薄暗く電気の灯った部屋はない。玄関の小さな蛍光灯だけが頼りである。なんの物音もしない。私は慎重に自分の履き物を履いて外に出た。
サッと涼しい風。だいぶ秋めいた証拠である。それとも、また台風であろうか。
麗華はまだ私の手を握って離さない。それどころか、小学生のように大きく揺すぶり始めた。
「私、日本人の男と結婚しています。ロクでもない男だけど別れる気はないです。だってその人のおかげで、麗華、日本におられる。今日は大変嬉しかった。あなたみたいな素敵な日本人の人、麗華始めてです。麗華大変燃えました。ありがとう」
麗華はこぼれるような笑顔で私を見ていった。
まるで、昭和の女優がスクリーンから抜け出してきたような感覚である。私はその清楚な美しさに引きつけられ動けなかった。
その私に彼女は優しい口づけをした。熱い涙が頬を伝って流れているのを私は知った。
続く
